周産期グループ

産科オープンシステム

本システムは、周産期医療施設オープン化モデル事業として2006年12月より開始されました。

1.三重県の現状

三重県は、南北に170kmと細長く、北は愛知県・岐阜県、南は和歌山県など1府5県に隣接しています。総人口は約186万人、15歳未満の年少人口割合は14.4%、65歳以上の老年人口は20.5%となっています。なお、名古屋圏に近い北勢地域は総面積に占める割合が約17.3%、総人口に占める割合が約43%と集中しています。

近年、産科医療を取巻く状況は厳しく、三重県においても産婦人科医師の減少や医療訴訟問題などを憂慮する声が高まっています。このような中、県は妊産婦が安全で安心な出産をおこなうことができるよう、平成15年3月に、総合・地域周産期母子医療センターを1箇所、地域周産期母子医療センターを4箇所認定し、周産期医療体制を整備しました。平成26年には総合・地域周産期母子医療センターが2箇所となりました。地域的には、北勢地域に総合・地域周産期母子医療センターが1箇所、地域周産期母子医療センターが1箇所、中勢地域に総合・地域周産期母子医療センターが1箇所、地域周産期母子医療センターが1箇所、南勢地域に地域周産期母子医療センターが1箇所となっています。オープンシステムは、中勢地域の地域周産期母子医療センター「国立大学法人三重大学医学部附属病院」をオープン病院とし、中勢地域の18箇所程度の産科診療所(津市10箇所・名張市3箇所、鈴鹿市3箇所・伊賀市2箇所)の他三重県下全域を対象とした参加登録施設を集い、地方における産科施設の集約化と機能分担を図れるシステムの確立を目指しています。

2.期待される効果

(1) 医療機関
地域産婦人科医師の高齢化や新規産婦人科専攻者の減少により、分娩取扱い施設数が減少しています。その結果、地域の妊婦が受けることができる周産期医療は、質、量共、地域間に格差が生じてきました。本システムで病診連携を推進し、かつ、症例検討会などで、相互の医療検証を行うことにより、地域周産期医療の量的改善と質的向上を図ります。
(2) 行政機関
三重県においては、産科診療所と病院の役割分担が不明確で、ハイリスク妊娠とローリスク妊娠が混在しています。また、診療所での分娩が高率であり、産科医師、助産師の不足によりハイリスク妊娠における母子の安全性に問題があります。本事業を実施することにより、ローリスク分娩は診療所で行うがハイリスク分娩をオープン病院に集約し、陣痛発来後の緊急搬送を少なくすることによって、安全で安心な周産期医療が提供できます。また、限られた医療資源を有機的に活用することになり、長期的には、産婦人科医療の向上、人的確保にもつながるものと考えています。

3.その他(医療機関)

本システムは短期的には産科医師数の減少に対応するものでありますが、中・長期的には地域産科医療の水準の向上と新規産婦人科専攻医師数の増加を目的としたものであります。また、このような新しいシステムに対する市民の理解と協力を得る努力も必要であると考えています。

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